良い検索広告は特徴を書き出して作成せよ

Google 広告およびYahoo!広告の 検索広告において良い広告を作る手順は、まず、広告をする商品・サービスの特徴を書き出すことから始まります。

多くの方は、まずキーワードを作成して、そのキーワードを含めるように見出しを作ることが多いと思います。実際、「リスティング 広告 作り方」などとGoogleで検索すると、「キーワードを作って、キーワードを含むように見出しを作りましょう」などと書かれているブログがたくさんヒットします。

ですが、このような作り方では、「{キーワード}なら{社名・サービス名}」のような広告しか作れません。これは良い広告ではありません。(くわしくは『検索広告で「キーワードなら社名」はダメです』で説明します)

なので、検索広告で結果を出すための知識と考え方を学べる検索広告基礎講座の第3講目となります今回は、良い検索広告を作るために踏むべき手順を説明します。なお、検索広告における「良い広告」については、検索広告基礎講座の第2講目『検索広告における「良い広告」はどんな広告か』を先にお読みください。

良い検索広告を作るために その1:商品・サービスの特徴を書き出せ

まず、広告をする商品・サービスの特徴を書き出しましょう。

このとき、強みだとかUSPを意識する必要はありません。また、この時点では文字数も考える必要はありません。特徴となりうるものをすべて書き出しましょう。

例えばアクセンブルなら以下のような特徴を書き出します。

  • Google 広告 ダイヤモンド プロダクト エキスパート
  • 新田真隆
  • 手数料は広告費によって変わらず一定
  • 最低契約期間はない
  • アカウントはすべて開示
  • フリーランスだから営業時間や曜日に縛られない
  • 運用代行手数料は月々30万円から

別の例でもやってみましょう。

例えば、横浜市(JR新杉田駅付近)の新築分譲マンション(架空)の広告なら以下のような特徴になるでしょうか。

  • 80平米の3LDK
  • 新杉田駅から徒歩20分
  • 横浜駅まで乗車時間17分
  • バルコニー側が公園なので視界が開けている
  • 1階にコンビニがある
  • 24時間ゴミ出し可能
  • 小学校まで徒歩3分
  • 月々のローン返済額は6万円台

書き出したら、このメモを手元に置いて次のステップに進みます。

良い検索広告を作るために その2:検索語句を想定せよ

次に、その商品・サービスに興味を持つ人がどんな言葉で検索するのかを考えます。

これは、競合となりうる広告主と、それらの広告主が広告上で何を謳っているのかを確認する作業です。

具体的には、アクセンブルなら「Google 広告 運用代行」とか、横浜市(JR新杉田駅付近)の新築分譲マンションなら、「新杉田 新築マンション」などが考えられます。

この段階では検索語句をそこまで絞り込む必要はありません。流石に「広告代理店」とか「新築マンション」とかだと広すぎますが、「Google 広告 運用代行 手数料固定」とか「新杉田 新築分譲マンション 3LDK」とかまで絞る必要はありません。

関連性が下がりすぎない範囲でなるべく検索ボリュームが大きい言葉を想定します。

検索広告に限らず運用型広告では、広くやってみてから絞ることはデータに基づいて判断できます。一方で、最初から絞り込みすぎていた場合、「絞り込みすぎていたね」と気づくのは困難です。なぜなら、「絞り込んでいなかったらどうだったのか」というデータは取得不能なので。

なので、「明らかに無駄」なレベルで広すぎるのは論外ですが、無理のない範囲で広めに計画して配信をしてみて、配信を始めてからデータに基づいて素早く判断して適切に絞り込んでいくのが望ましい姿勢です。

良い検索広告を作るために その3:自社の勝てる要素を確認する

その2で想定した検索語句で実際に検索してみて、その1で書き出した要素から、『検索結果上で』自社が勝てる要素を確認します。

例えばアクセンブルに関しては、運用代行手数料は最低30万円/月になりますが、もっと安い金額を広告上で訴求している競合が沢山います。

実際のところ、月々5万円程度の手数料で運用をする代理店は、業務を細切れにして定型化することで、アルバイトや学生インターンなどの安い労働力で回せるようにしているので大した成果が出せません。一方で、手数料こそ月々最低30万円以上だったとしても、その方がしっかりと成果が出て、広告費と手数料を合わせた費用対効果を考えたら、月々30万円の方が月々5万円の方がよっぽど良い、ってことは往々にしてあります。

ですが、Google 検索の検索結果上では、あくまで「検索ユーザーがどの見出しをクリックしたいか」の戦いのため、金額は安いほうがクリックされやすい傾向があります。「トータルで考えたら高いほうがお得でしょ?」は事実だとしても、検索結果上であえて高い金額を訴求するのは得策ではありません。なぜならそもそもクリックされないので、「トータルで考えてもらうこと」がそもそもできないので。

なので、他にもっと安いところがいる場合、金額という同じ土俵で戦うのは避けるべきです。

一方で「手数料が広告費によって変わらない」とか「夜間・休日も対応可能」や「アカウントはすべて開示」などはあまり他に言っている会社がないため、訴求点として利用できそうです。

マンションについても、他に月々の返済額が5万円台のマンションの広告がある場合などは金額の訴求はすべきではありません。

が、実はそれは2LDKの物件ったりとか、60平米を切る広さしかなかったりし、3LDKや80平米の物件に限定して見ると他の物件は7万円台だったりすることもあります。なのでこの場合「新杉田 新築マンション」では金額を訴求するのは得策ではありませんが「新杉田 新築マンション 3LDK」という検索では「3LDK」という間取りとセットで「月々の返済額は6万円台」と言えば、これは十分に勝てるポイントになります。

この様に、検索語句を想定してその検索結果を見ながら、「こういう検索語句ではこの点は強みになりうるけれども、この検索語句ではこの観点は逆に弱みになる」みたいなことを整理します。

つまり、検索広告における「強み」は検索語句(より厳密には検索結果)によって変わります。「商品・サービスのUSPを考えよう」などと、あたかも普遍的な強みが存在するかのような考え方は検索広告では論外です。強みは「相対的なもの」です。

良い検索広告を作るために その4:特徴をグルーピングする

その3の分析結果をもとに、その1で書き出した特徴をグルーピングします。

まず以下の3個にグルーピングします。

  • 普遍的に使える要素
  • 場面を限定すれば使える要素
  • 全面的に負けている要素

アクセンブルの場合は「運用代行手数料は月々30万円から」は「全面的に負けている要素」になり、ほかは概ね「普遍的に使える要素」と言えそうです。

新杉田の新築分譲マンションの場合「1階がコンビニ」などは「普遍的に使える要素」で、「月々のローン返済額は6万円台」や「小学校まで徒歩3分」は「場面を限定すれば使える要素」です。一方、「新杉田駅から徒歩20分」は「全面的に負けている要素」です。

次に「場面を限定すれば使える要素」について、「どんな場面だったら使えるのか」でグルーピングします。新杉田駅の新築分譲マンションの例で言えば、「月々のローン返済額は6万円台」は「3LDK」や「80平米」などの「広さ」に関する条件を付けた検索結果では十分に戦えるものでしたし、「小学校まで徒歩3分」は「小学校に通う子供がいる世帯」が検索しそうな検索結果では強みになります。

ここまで準備をしたら、いよいよ広告グループの方針を決めて、具体的な広告のライティングをします。次の第4講ではその広告グループの方針作りと、具体的な広告のライティングについて説明します。まだキーワードは作りません。